付録13. インフルエンザ・ワクチンは高齢者には有効か?

 ところで何年か前から、特に高齢者は、インフルエンザ予防の見地から
積極的にワクチン接種すべきだ、というキャンペーンが実施されており、
我々 後期高齢者に戸惑いを与えている。              

 現に、最新のウィキペディアのインフルエンザの項には、       
ワクチンの効果は免疫力に比例するため青年者にはもっとも効果が高いが、
若齢者・高齢者は免疫力が低いので効果も低くなる。          
とあるのだが、確かに高齢者にワクチンは効きにくいが、重症化、とりわけ
死亡率が減らせる、と言うのがキャンペーンの主旨のようである。    
                  
 しかし、高齢者へのワクチン接種には 効果があるどころか、危険を伴う
という実例を示した「高知レポート」(仮題)が存在するのだ。    
 「高知レポート」とは10年ほど前、高知県の一老人養護施設のインフル
 エンザ集団感染状況を調査した、高知県の衛生研究所が出報した、   
ある老人養護施設におけるインフルエンザワクチン接種と予防効果
という調査報告であり、表2は、その中で示されたデータの一つである。 
 これを見れば、罹患率がワクチン接種の有無には関係がなく、入院を必要
とした重症患者が むしろワクチン接種者に多く発生したことが分かる。 

表2 ワクチン接種有無とインフルエンザ罹病率:高齢者の例




 また、大阪赤十字病院小児科救急科部:山本英彦氏は、国内外 約百件の
研究論文を調査した上で、「前橋レポート」の結論の妥当性を改めて評価し
, インフルエンザワクチンの効果を疑問視している。           
http://www.kangaeroo.net/D-maebashi-F-view-r-R-no-199905_evidence.html
  インフルエンザワクチン効果にエビデンスはあるか? <TIP誌 Vol.14, No.5, 1999>
 そして、老齢者へのワクチンの有効性について、            
 高齢者に対しては 日本では 国内ワクチンの接種デ−タどころか インフル
エンザ死亡の実体すら はっきりしない。 早急な疫学デ−タの集積とともに、
ワクチンを含めた危険因子の特定をまず始めなければならない。      
と指摘している。                           
(未  完) 

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